NGC社の鑑定例
20ドル金貨リバティヘッド 1854 $20 Large Date AU58 NGC
ラベル上部には年号と種類。また、特殊なコインの場合はその表記。
ここでは、LARGE DATEが年号の文字が大きいという特殊コインの表記です。
次に、このコインの残存枚数や基準価格、オークションレコードなどを確認してみましょう。
画像はNGC社から転載。上から、基準価格、残存枚数、オークション結果、鑑定回数です。
ちなみに、このサイトはNGC社の有料会員にしか見れません。
1854 $20 Large Date AU58 NGCならば、基準価格 4,840ドル、残存38枚、直近のオークションで4,993ドルというような結果が見れます。
20ドル金貨リバティヘッド1873 $20 NGC/CAC MS60 (Open 3) type 2
ステッカーが貼られているコイン。ここでは、CAC社の鑑定シールが最も重要です。
CAC社は鑑定会社ながら、コインの所持をしている会社となります。
シールを貼ることにより、貼ってあるコインのグレードを保証・証明しています。
当然ながら、NGCやPCGS社の鑑定と同じグレードになります。
CAC社は、NGC、PCGS同様アメリカのコイン鑑定です。
自らの会社もコインの保持を行っており、NGC、PCGSとダブル鑑定になることにより、より高い水準のコインを保持する安心感を持つことが出来ます。
もし、鑑定ケースにCAC社のステッカー以外のシールやステッカーが貼ってあるとしたら?
それは、その販売店や、コインディーラーが勝手に貼ったものかも知れません。
アメリカの最大の鑑定会社である、NGC、PCGS社の鑑定は全て70段階で分けられており、そのグレード以外の鑑定グレードは存在しません。
存在しないグレードの一例
HQ(ハイクオリティ)
SHQ(スーパーハイクオリティ)
EX(エクセレント)
HEX(ハイエクセレント)
など
これらの表記を用いて、なおかつコインの鑑定ケースにシールやステッカーが貼っているとしたら注意が必要です。
なぜならば、NGCやPCGS社の鑑定をベースを基に、勝手にグレードをつけているからです。
販売者が勝手にグレードをつけているとしたら、コインの価格の妥当性を見つけることは、とても困難なことになるでしょう。
そもそも、コインの鑑定会社は、ユーザーであるコイン愛好者が、安心感を持って、ある一定基準のコインの購入出来るように発足されたからです。
つまり、コインの鑑定ケースの中に記載している表記以外に、外に貼ってあるもの全ては、鑑定結果を正しく伝えない内容でしかありません。(偽造防止の為、鑑定ケースの外側には、表記が無い)
当然ですが、欧米のオークションで、CAC以外のステッカー、シールが貼られているコインが出品されていることは、100%ありません。
PCGS社の鑑定例
20ドル金貨セントゴーデンズ 1927 $20 PCGS MS65+
ラベル上部には年号と種類また、特殊なコインの場合はその表記
グレードは70段階ありこの箇所にプルーフや、色の表記
下段は識別番号
次に、このコインの残存枚数や基準価格、オークションレコードなどを確認してみましょう。
画像はPCGS社から転載
上から、基準価格、残存枚数、オークション結果です。
ちなみに、このサイトはPCGS社の有料会員にしか見れません。
20ドル金貨セントゴーデンズ 1927 $20 PCGS MS65+
基準価格 2,450ドル、残存316枚、直近のオークションで2,663ドルというような結果が見れます。
20ドル金貨セントゴーデンズ 1914-D $20 PCGS/CAC MS64 OGH
PCGS社のコインにもCAC社の鑑定シールがついたものがあります。
また、この鑑定ケースは古いもので、OGH(オールドグリーンホルダー)と呼ばれています。
ただし、ケースが違っていても、あまりコインの値段には反映しません。変わっても1万円程度です。
このように、鑑定ケースに入ったコインは、全て70段階のグレードで残存枚数や基準価格を確認することが出来ます。
この70段階のグレードは、大きく価格形成に影響を与え、仮に、
HQ(ハイクオリティ)
SHQ(スーパーハイクオリティ)
EX(エクセレント)
HEX(ハイエクセレント)
などのようなステッカーやシールが貼ってあっても、この基準価格を超える価格はつきません。
価格は、全て、残存枚数とグレードで決まり、最後にコインの見た目で決まります。
先ほどのこのコインを例にとると、20ドル金貨セントゴーデンズ 1927 $20 PCGS MS65+
どんなに綺麗なMS65+でも、汚いMS67より高い値段になることはほぼ100%ありえません。
ましてや、このコインは綺麗だから、HEX(ハイエクセレント)にして売ってしまえなんていうのは、有り得ないことです。
コインを購入する際には、このグレードと価格の関係を必ずチェックしましょう。
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